PV
STORY
本土からフェリーで 揺られること数時間。伊豆方面の離島に設立された『聖ヨシュア学園』には、ふたつの校舎が存在する。
それは、ごく一般的な『普通棟』と、特別な生徒だけが入学を許された、『特別教室棟』だ。
この春。僕は晴れて、この『特別教室棟』に入学することが決定した。
友人も作らず、部活にも入らず、時間を浪費していただけの日々とはもうお別れだ。憧れの姉さんがかつて通っていた、この校舎で、新しい人生への一歩を踏み出すんだ――。
そう勇み立った僕の前に、ひとりの少女が現れた。
「少年、何ぼーっと突っ立ってんの」
そう言って、からりと笑った彼女には、ある秘密があった。
そして、彼女との出会いこそが――
一生忘れられない夏の、始まりだった。
CHARACTER

Makoto Tsugunaga
嗣永 マコト
この春から『特別教室棟』へと編入となった二年生。『普通棟』では友人も作らずに平坦な日々を送っていた自分を変えたいと願っている。また、幼いころから、姉であるコハルに憧れている。
「なら僕は、姉さんみたいになりたい」
嗣永 コハル
容姿端麗、才色兼備の少女として両親から将来を嘱望されていた、マコトの姉。本はジャンルを問わず、年間に二百冊以上は読む読書家。『特別教室棟』に通っていた。
「どうせヒトなんていつかはみんな死んじゃうんだから、最初から生きてる意味なんてないんじゃない?」
Koharu Tsugunaga


御園 凜々花
『特別教室棟』に通う生徒の一人。寡黙で、どこか物憂げな陰のある少女。苦手なものはホラーで、将来の夢は魔法少女。好きな作家は夢野久作。
「……自分のことは自分で決めるから、あなたは黙ってて」
Ririka Misono
佐々原 蘭
Ran Sasahara
『特別教室棟』に通う生徒の一人。幼少期はアイドルとして活動していた過去があり、冷静で大人びている。ボーイッシュだが、可愛いものが好きな側面もある。
「私は、臆病者で、卑怯者で、嘘つきだから――我慢、できないんだ」

